
大学に入ったばかりの頃は、
先生方のことが、
遥か雲の上に住む「仙人」に見えていました。
福島(隆壽)先生のことは、
その作品のスケールの大きさが頭にあったものだから、
初めてお目にかかったときは、
なぜか「意外と小柄な方なんだな」という印象。
でも、佐藤(智子)さんにその話をしたら
「そう? 私には福島先生の
背後のオーラも合わせて
巨人に見えるわよぉ〜」って(笑)。
学年を追うごとに、また接する機会が増えるごとに
先生方のことも、
だんだん「人間」に見えてくるようになったというか、
地上に降りてきてくださっている
と思えるようになりました。
自分が少しずつでも
成長しているからだといいんですけど(笑)。
佐藤さんのアトリエには、
大学4年の春に、初めて伺いました。
学生時代の作品も見せていただいたんですけど、
むちゃくちゃ巧いし、いっぱい描いてる!
あのタイミングで見せていただけたのは、
今思えば良かったです。
いい意味で、焦燥感が募りました。
で、その年に、あっくん(山根章裕)を含めた
同期の男4人で、
「パワーシステム展」というグループ展を
すろおがでやりました。
「プレ」卒業制作展という位置づけで、
夏までに1回100号という大きさに挑戦しておこう
という気持ちがありました。
僕は、大学時代デッサンだけは頑張った自負があるんですが、
大きい作品を描くということについては、
やっとスタート地点に立ったばかりという感があります。
3年生の終わりに初めて、1週間か10日足らずで
今思えば「お手軽に描いちゃった」のが最初ですが、
当たり前のことですけど、
やってみないとわからないことってたくさんありますね。
絵の具の使い方も、溶き油の調合の仕方もよくわかってなくて、
制作の過程で、少しずつコツをつかんできたという感じです。
まだまだこれからですね。
制作は何かの片手間にできるようなことではないし、
教員の仕事(岡山大学附属中学校美術科講師)だって、
絵を言い訳におろそかにできるものではない。
今後、自分がどういう道を進んでいくのか、まだわかりませんが、
指導者にずっと恵まれて生きてきたから、
その恩返しを教壇でしたいという気持ちがまずあります。
でも、同時に作家としても活躍されている先生方にも恵まれてきたわけで、
そんな先輩方を見習いながら、日々成長していきたいと思っています。
(完)
構成/中原順子